6月30日(木)プロダイバー・武本匡弘さんの講演会を開催しました

6月30日(木)に行われた武本匡弘さんの講演会、とても聴きごたえがありました。

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タイトルは「プロダイバーが語る 海から見る気候危機」。

 

「研究者ではなく目撃者」だと自称する武本さんのお話しは世界の海からの「警告」でした。

海の中で最も多くの生物が集まり、生物多様性に富む生態系であるサンゴ礁が深刻な危機に直面しています。この問題には地球温暖化などの環境の変化が大きく関わっていると武本さんは話します。

 

海水温の上昇によるサンゴの白化現象はスライド写真を元に詳しく報告されました。1998年頃から顕著となり、世界中のサンゴ礁で多くのサンゴが死んでしまったそうです。短期間に大規模な被害が確認される、これも気候危機の影響です。

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同時に問題としたのは増え続ける海の中のプラスチックごみ。

その量は年々増え続けており、2050年までに世界中の魚の重量を超えてしまうのではないか、というリポートが。

特に問題となっているのは、食料品の容器や飲料のボトルなど、一度使ったらすぐにごみになってしまう「使い捨てプラスチック」。リサイクルをするにもCO2が出るなど問題の多いプラスチックは、消費量そのものを減らしていかないといけません。

最近よく聞かれるようになった「マイクロプラスチック」(プラスチックごみのうち大きさが5ミリ以下のもの)は海流に乗ってどんどん広がっていき、海の生き物を苦しめています。

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私たちに何ができるのか、今日から何をすればいいのか。

武本さんのお話しを聞きながら、参加されたみなさんはそれぞれに思うところがあったようです。

講演会終了後のアンケートには

★具体的な現状報告を聞き、武本さんが海を守るためにどのようにしてきたかを知った。私たちも続きたい。

★写真もたくさん見せていただき、より危機感を覚えた。

★自分たちの地球のことにもっと関心を持たないといけないと感じた。

★環境教育の重要性を改めて感じた。未来世代に申し訳ないと思うなら、できる限りのことをしなくては。プラスチックを使う回数を減らすなど、生活からできることを考えたい。

などたくさんの意見が寄せられました。

またすでに地元で「気候危機を考えよう」「環境に負荷をかけない生活をしよう」「パブリックコメントなどを通じてこれからも積極的に意見を言おう」「SNSで発信しよう」など、活動を始めている方々からの声も聞かれました。

 

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武本さんの言葉で心に残ったのは「社会の空気を変える」というものでした。

 

環境啓発活動を行っていくことで社会の空気を変えられる。

 

一人ひとりがそう思って行動することが大事!

 

本当にその通りです。気づきの多かった講演会でした。武本さん、ありがとうございました。